キューピッドさんからお手紙がきているよ、というLINEがあり、早速封筒を開けると、結婚記念日のお食事ご招待のご案内でした。私達は日比谷のペニンシュラホテルのヘイフンテラスという広東料理をいただく席で初めて出会いました。席に着くと、お料理の前に出される胡桃の飴だきがグラスに盛られていました。緊張していたせいか2人でムシャムシャつまんで、お店の方にお持ちしましょうかと言われたほど美味しかったのです。
クルミは、古代ローマの結婚式に由来し、多産、豊穣、長寿の象徴とされています。日本では「包む」や「久留美」にかけ、包容力や永遠の美しさを象徴する動きもあります。
仮交際で再び会ったのも日比谷での映画鑑賞でした。そんなこともあってか、十五年経った今でも日比谷を訪れるとペニンシュラのブティックでくるみの飴だきをお土産に買ってしまいます。私達からお伝えできるのは、やはり縁というのは自分で動かないと掴むことができないということです。時々、お互いの婚活生活を回顧しながら当時のことを話すことがありますが、面倒くさいなと思って動かなかったら今の生活は転がりこんでくるというような虫のいい話はないと思います。もちろんいいことばかりではないですが、それも含めて自分達でいかようにも作っていけると思うので、結婚を考えてみる1つのきっかけにと思います。