一人より二人

一人より二人(言い古された言葉ですが)楽しみは2倍、苦しみは半分と良く世間では言われます。
独身時代はこの言葉は頭では理解出来ても、心の中では理解は出来ていませんでした。私自身、実際に風邪をこじらせて入院する事があり 職場の同僚や兄弟に色々とお世話をして貰い、その有難さをしみじみと味わった事があります。その時にやはり1人ではなく、心を許せて信頼のおけるパートナーが必要だと強く感じた記憶があります。

家庭を持ち4半世紀が過ぎました。仕事も有る程度こなしてきた自負もある中で、もしずっと1人だったら今はどういう気持ちだろうか?と考える時があります。幸い大きな病気やケガもせず無事にここまで生活してこれた事は当たり前のようで決して当たり前では無いと思います。
その間に父母の病気や他界も経験して人生の意義、特に健康に対する意識も変わって来ました。
1人であれば全て自己責任で片付いてしまいますが、家庭を持ち家族が増えると自分だけでは無く家族にも責任を持たなければならないので、おのずと日々の生活態度や行動にも慎重になってきます。これは臆病という意味では無く、思慮深くなるという事です。
年齢に関係無く1人の生活では例えば仕事のストレスや孤独感から自暴自棄になるような事もあるかと思います。 そのために予防できたはずの病気等に掛かり志、途中で自分のやりたい事を諦めるような事も起きてしまうかもしれません。
1人に人間としてこの世に生まれて来た事は全ての人にその理由があり、誰しもかけがえのない人生を歩む権利があると思います。
決して1人が良くないという事をいう訳ではありませんが、家庭、家族を持ちたいというのは人間の本質だと思います。

今は環境の変化も過去と比較して著しく早くなり価値観も多様化しており結婚観も多様化している事は理解しています。
1人の気楽さと家庭人としての責任とストレスという単純な比較では無く、家庭を持つ事の責任感とそれを超えた満足感は 何事にも代えがたい喜びという気がしています。子供の成長一つとってもそうです。金銭的な苦労も1人よりありますがその苦労を感じない達成感があります。
幸福、これは誰にでも平等に与えられた権利ですので、自分には無理だとかは考える必要はなく、誠実に対応する事で道は開けてきます。
抽象的な表現が多くこれを読んでくださる未婚の方にとって家庭を持つ事の意義がイマイチ分かり難いと思います。 あくまで自分の経験としてしかお話は出来ませんが結論から言えば私も1人で生きていくかもしれないと考えていた部分があります、なんとなくいつかは誰か運命の人と出会うのかな?無理ならば1人でも仕方ないかな、という程度の考えでした。
それでも運命のいたずらか神様の思し召しかは分かりませんが今の家内と一緒になり子供も出来て人並に子育ての苦労も経験して 少しは精神的にも成長してきたと自覚しています。結婚とは人生を豊かにする手段でもありますが、自分自身を成長させてくれるものと考えるのが最も正しい表現かもしれません。
婚活を考えている方々に少しでも参考になれば幸いです。

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